【2025鳴尾記念】過去10年傾向まとめ(過去同時期開催のチャレンジカップをまとめました)

1206鳴尾記念

2025/12/6土曜日に開催される鳴尾記念の傾向を見るため、昨年まで阪神初週に開催されていたチャレンジカップの過去10年の傾向をまとめました。

1. 過去10年の勝ち馬

過去10年の勝ち馬の概要を以下に示します。2015年と2016年は芝1800m、2017年以降は芝2000mで開催されています。

勝ち馬名性齢斤量走破タイム4C通過順脚質区分馬場状況距離
2015フルーキー牡557.01:46.1R (追込)1800m
2016マイネルハニー牡355.01:46.5S (先行)1800m
2017サトノクロニクル牡355.01:58.6S (先行)2000m
2018エアウィンザー牡456.01:58.3S (先行)2000m
2019ロードマイウェイ牡354.01:59.1M (差し)2000m
2020レイパパレ牝353.01:59.9F (逃げ)2000m
2021ソーヴァリアント牡355.02:01.0S (先行)2000m
2022ソーヴァリアント牡456.01:57.5S (先行)2000m
2023ベラジオオペラ牡357.01:58.8S (先行)2000m
2024ラヴェル牝455.01:58.2M (差し)2000m

2. 走破タイム、上がり3Fタイム

各年の勝ち馬の走破タイムと上がり3Fタイム、およびレースでの上がり最速馬の情報をまとめます。

勝ち馬名走破タイム勝ち馬上がり3F上がり最速馬 (着順)上がり最速タイム
2015フルーキー1:46.134.2ヒストリカル (2着)34.1
2016マイネルハニー1:46.535.9ヒストリカル (6着)34.7
2017サトノクロニクル1:58.634.9モンドインテロ (4着)34.4
2018エアウィンザー1:58.333.7エアウィンザー (1着)33.7
2019ロードマイウェイ1:59.133.8ロードマイウェイ 他3頭 (1着 他)33.8
2020レイパパレ1:59.934.4ブラヴァス (2着)34.1
2021ソーヴァリアント2:01.033.9ソーヴァリアント 他2頭 (1着 他)33.9
2022ソーヴァリアント1:57.535.1ヒンドゥタイムズ (6着)34.5
2023ベラジオオペラ1:58.834.7ボッケリーニ (2着) / リカンカブール (7着)34.4
2024ラヴェル1:58.235.0エアファンディタ (3着)34.8

特筆すべき点: 2022年のソーヴァリアントの走破タイム1:57.5は、芝2000mでの開催で最も速いタイムです。 上がり最速タイムは、2018年(エアウィンザー)と2019年(ロードマイウェイ他)と2021年(ソーヴァリアント他)の勝ち馬が記録しており、特に2018年の33.7秒が最速です。勝ち馬が上がり最速を出していない年が多く、差し・追込馬(ヒストリカル、モンドインテロ、ブラヴァス、ヒンドゥタイムズ、ボッケリーニ、エアファンディタなど)が最速タイムを記録しています。

3. ラップタイム

各年のレースのペース分類、テン4F(800m)、上がり4F(800m)、上がり3F(600m)を抽出します。

距離ペース分類テン4F (800m)上がり4F (800m)上がり3F (600m)
20151800mスロー (+1)47.746.735.1
20161800mミドル (-0.7)47.047.736.1
20172000mスロー (+1.2)48.546.835.2
20182000mスロー (+1.1)48.246.935.2
20192000mスロー (+3.3)49.446.034.4
20202000mスロー (+4.1)50.145.834.4
20212000mスロー (+4.8)50.745.734.0
20222000mハイ (-2.1)46.447.936.0
20232000mスロー (+1)48.447.035.1
20242000mハイ (-1.4)46.747.635.4

分析: 過去10年でスローペースのレースが7回と大半を占めており、特に2019年から2021年にかけてはテン4Fが非常に遅く(49.4秒〜50.7秒)上がり4F/3Fが速い(2021年の上がり3Fは34.0秒)という極端な後傾ラップ傾向が見られます。 一方、2022年と2024年はハイペース(テン4F 46.4秒、46.7秒)となり、上がり3Fは36.0秒、35.4秒と、スローペース時に比べて時計を要しています。

4. 脚質別成績まとめ

全完走馬136頭を対象に、指定された脚質区分に基づき成績を集計しました。

脚質区分勝利数連対数3着内数出走頭数W%P2%P3%
逃げ (F)3441030.0040.0040.00
先行 (S)67124712.7714.8925.53
差し (M)159571.758.7715.79
追込 (R)022220.009.099.09

分析: 最も勝率・連対率・複勝率が高いのは逃げ(F)連対率/複勝率が40.00%先行(S)6勝で最多を記録し、複勝率も25.53%と安定しています。一方、差し(M)は出走頭数(57頭)が最も多いにもかかわらず、勝率は1.75%と低く、追込(R)0.00%という傾向を示しています。

5. 前走レース・レース結果による本レースの傾向

全完走馬136頭を対象に集計しました。

1走前の着順別成績

着順区分勝利数連対数3着内数出走頭数W%P2%P3%
1着69103616.6725.0027.78
2~5着4810567.1414.2917.86
6着以下017440.002.2715.91

分析: 前走で1着だった馬が6勝を挙げており、勝率16.67%連対率25.00%

6着以下だった馬の勝利は0頭であり、連対率も2.27%と極めて低いです 。

1走前のレース格付け別成績

レース格付け勝利数連対数3着内数出走頭数W%P2%P3%
G1/G24812685.8811.7617.65
G3347378.1110.8118.92
L/OP/条件戦368319.6819.3525.81

分析: 前走がL/OP/条件戦だった馬が最も優秀で、連対率19.35%、複勝率25.81%を記録しています 。 一方、G1/G2組は出走頭数が最も多い(68頭)ものの、連対率(11.76%)、複勝率(17.65%)はL/OP組に劣ります。

1走前のG1/G2レース別成績

前走がG1/G2だった上位3着馬に焦点を当てます。

前走レース名勝利数連対数3着内数出走頭数W%P2%P3%
天皇賞(秋)(G1)111425.0025.0025.00
エリザベス女王杯 (G1)111425.0025.0025.00
セントライト記念 (G2)111250.0050.0050.00
アルゼンチン共和国杯 (G2)01160.0016.6733.33
オールカマー (G2)111333.3333.3333.33
菊花賞 (G1)00050.000.000.00
札幌記念 (G2)00060.000.000.00
京都大賞典 (G2)01030.0033.3333.33

上位3着馬の傾向(文章要約):

前走における勝ちタイムおよび着差(勝馬の場合)、または着差(負け馬の場合)の傾向。 前走で勝利している勝ち馬は(6頭)、多くが0.3秒差以内の勝利を収めていました。 前走で敗戦していた勝ち馬(4頭)には、G1/G2で大敗した馬が含まれます。特に2022年のソーヴァリアントは前走G2オールカマーで13着から巻き返して勝利し、2023年のベラジオオペラは前走G1天皇賞(秋)で8着から勝利しています。 2着馬・3着馬には、前走G1で大敗(例:ヒンドゥタイムズ(6着)は前走G2オールカマーでの13着、エアファンディタ(3着)は前走LカシオペアSで2.5秒差の15着)からの巻き返しが見られます。

6. 血統の傾向

過去10年の勝ち馬の父名(Sire)と母父名(Dam Sire)を分析します。

勝ち馬名父名 (Sire)母父名 (Dam Sire)
2021/2022ソーヴァリアントオルフェーヴルシンボリクリスエス
2015/2018フルーキー/エアウィンザーRedoute’s Choice / キングカメハメハSunday Silence / サンデーサイレンス
2020レイパパレクロフネディープインパクト
2024ラヴェルキタサンブラックダイワメジャー
2023ベラジオオペラロードカナロアハービンジャー

7. 馬番(枠順)の傾向

全完走馬136頭を対象に、枠番ごとの成績を集計しました。

枠番勝利数連対数3着内数出走頭数W%P2%P3%
1枠012140.007.1414.29
2枠134166.2518.7525.00
3枠113166.256.2518.75
4枠2342010.0015.0020.00
5枠123185.5611.1116.67
6枠245238.7017.3921.74
7枠2341910.5315.7921.05
8枠1121010.0010.0020.00

分析: 勝利数では4枠、6枠、7枠がそれぞれ2勝を挙げています。 7枠勝率10.53%8枠(10.00%)がそれに続きます。 連対率では、2枠(18.75%)6枠(17.39%)1枠(勝率0.00%、連対率7.14%)です。

8. 騎手の傾向

過去10年の上位3着馬に騎乗していた騎手についてまとめます。

騎手名勝利数連対数3着内数
ルメール3 (2019, 2021, 2022)44
M.デムーロ3 (2015, 2017, 2018)33
川田将雅2 (2020, 2024)34
柴田大知1 (2016)11
横山和生1 (2023)11
武豊012
C.デムーロ011
モレイラ011
福永祐一011
浜中俊011

主要騎手についての言及: 過去10年でルメール騎手とM.デムーロ騎手がそれぞれ3勝を挙げ、最多勝の主要騎手です。 川田将雅騎手も2勝を挙げており、ルメール騎手と並んで3着内数4回と安定した実績を示しています。

9. 関東、関西の比較(上位3着馬ベース)

過去10年の上位3着馬を対象に、所属別(美浦/栗東)および厩舎別で比較分析します。

所属別成績

所属勝利数連対数3着内数
栗東(関西)789
美浦(関東)321

分析: チャレンジカップでは、栗東(関西)所属馬が圧倒的に強く、勝利数7勝、連対数8回、3着内数9回を記録しています。

厩舎別成績

勝利数順に主要厩舎の実績を抽出します。

厩舎名所属勝利数連対数3着内数
大竹正博美浦2 (2021, 2022)22
角居勝彦栗東1 (2015)12
栗田博憲美浦1 (2016)11
池江泰寿栗東1 (2017)11
中竹和也栗東1 (2018)11
杉山晴紀栗東1 (2019)11
高野友和栗東1 (2020)11
上村洋行栗東1 (2023)11
矢作芳人栗東1 (2024)12
友道康夫栗東022
須貝尚介栗東012

分析: 栗東所属馬が優勢な全体傾向の中で、大竹正博厩舎(美浦)ソーヴァリアントによって2連覇を達成し(2021年、2022年)、最多勝厩舎となっています 。友道康夫厩舎(栗東)は勝利こそないものの、2着2回、3着内2回と安定した実績を誇ります。

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総括

チャレンジカップの傾向として、先行(S)逃げ(F)40.00%)が非常に高いのが特徴です。 前走成績では、前走1着馬の好走率(勝率16.67%、連対率25.00%)が優秀ですが、G1/G2で大敗した馬が巻き返す傾向も確認され、特に2022年ソーヴァリアント(前走13着)2023年ベラジオオペラ(前走8着)大竹正博厩舎が2連覇を達成しています。

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